U1です。
8月3日に新しいホイールが納輪されました。
GIANT SLR0 wheelsystem
知る人ぞ知る(大袈裟)地味ながら高評価の多いカーボンクリンチャーホイールです。
チューブレスにも対応しています。
リムハイトは30mm、42mm、65mmとありますが、30mmを選択しました。
競合はBORA35やCLX32、レーゼロカーボンあたりでしょうか。
レースと練習兼用で2000km弱乗った時点でのインプレをまとめました。
【購入のきっかけ】
6月末にレーシングゼロの前輪のリムがサイドカットパンクと同時に凹んでしまいました。
学生トライアスリート2年目の春に買ってから3年間愛用しており、スポークが3本くらい曲がっても良く走ってくれる頑丈なホイールでした。
リム交換も考えましたが、そろそろカーボンホイールデビューしても良いのではと思い購入に踏み切りました。
- 使いやすいクリンチャー
- 登坂性能優先で低いリムハイト
- レースと練習兼用できる耐久性
これらの条件に該当するホイールは複数ありますが、知人数名から特にリムの耐久性が高いという話を聞き、SLR0を選択しました。
【基本スペック】
詳細はこちらのリンクを確認してください。
↓GIANT公式
2020 GIANT Bicycles | SLR0 WHEELSYSTEM
↓シクロワイヤードのインプレ
ジャイアント SLR0&SLR1 独自のスポーキング&リムを採用する軽量カーボンクリンチャー - 製品インプレッション | cyclowired
目立つ特徴は以下の2点です。
○重量
リムテーム無し1298g、リムテープ込み1335g(シクロワイヤード実測)は信頼性のある大手メーカーのカーボンクリンチャーではかなりの軽さです。
○スポークパターン
ベースは2:1ですが、DBLというGIANT独自の仕組みを採用しています。
走行中のスプロケ側のスポークは圧縮力が掛かるものと張力が掛かるものが交互になっています。
それに合わせてスポークの種類、長さ、テンションを交互に変えることで、駆動時に剛性バランスが最適化されるという珍しい仕組みです。
【インプレ】
先に断りますと私は基本的にレーシング3、レーシングゼロ(共にc15)、SLR0の3つしか履いたことがないため比較対象が少なく細かいことは言えません。
また、割と機材には鈍感な方です。
タイヤは25cのクリンチャー(レースではPOWERコンペ、練習ではCloserPlus)で運用しています。
○デザイン
GIANTロゴは非常に小さく、どんなバイクにも似合うシンプルなデザインです。リム、スポーク共にレーゼロの様な厳つさはなくなりましたが、スマートに引き締まりました。
↓before
↓after
ニップルがリム内に隠れている点でもスッキリしています。
整備性は悪くなりますが、そもそもDBLの組み方が特殊であるため、素人は触れずにショップとGIANT工場に任せるよう取説か何かに書いてあった気がします。
○走行性能
- 加速と登坂
レーゼロのようなカチカチな硬さはありませんが、ペダルがスッと落ちてしっかりとした剛性感と共によく進みます。
DBLの効果なのか、或いは軽いカーボンホイールは皆こうなのか、それは判断しかねます。
レーゼロ比-100g(現行c17レーゼロ比-200g)と25cのお陰か10%超の急斜面で以前より踏み続けられる感じがあります。
ダンシングしても捻れる感じはなく、剛性は充分確保されています。
- 巡航
30mmのため特別巡航力に優れる訳ではありませんが、レーゼロ比で前輪が5mm高く、空力を考慮したワイドリムになったことで若干巡航しやすくなった気もします。
割といっぱいいっぱいな感じの巡航から無理矢理気味にギアを一枚上げて一発ガツンと踏み込むと、グっと更に加速してその速度域を保ってくれる感じは気持ちいいです。
- ブレーキ
カーボンホイールによくある「ヒュルルルルル」という類いの音は一切鳴りません。
制動力が特に気になることはなく、アルミリムとほぼ同様に効くと感じます。
リムの耐熱性は「ここまで掛け続けても大丈夫」という限界は把握できないため何とも言えませんが、カーボンリムである以上は念のため下りでは基本的に左右交互に掛けています。
○ハブ周り
ベースはDT240Sハブを採用しているようです。
手で回した時の抵抗はカンパ・フルクラムのUSBハブに比べると若干重い気はしますが、慣らしとかあるので何とも言えません。
スターラチェットは初めてですが、掛かりの良さはあると思います。
ラチェット音は「ジジシジジ」といった静かな感じです。
○タイヤ着脱
上記2つのタイヤではタイヤレバーを使わずに着脱が出来ました。
着けるときは空気を入れると「バン!」と大きな音(ビードが上がる音?)が複数回鳴るので精神衛生上良くありません。
また、チューブレス対応のホイールはリムに平らな部分があります。
大変驚いたのですが、他社製品にはこの平らな部分が幅広すぎて中央の溝までタイヤを押し込めない為にタイヤを外せないものもあるみたいです。
最終的にタイヤを切り裂いて外したと聞きました。
SLR0にも平らな部分はあるため中央の溝まで多少押し込みますが、タイヤを外せないということは一切ないので安心です。
【まとめ】
総合的に戦闘力が上がり、非常に満足しています。
突飛な特性があるわけではないため超軽量チューブラー等には叶いませんが、成績表オール4以上の弱点のない優等生です。
用途に合わせてリムハイトを選べる(前後別も可能)ので誰にでもオススメできます。
下位グレードのSLR1はハブとスポークが0と異なる分、約100g重く、回転性能等も落ちるようで、シクロワイヤードの記事によると値段なりの差はしっかりとあるようです。
なお、最近CADEXというGIANTのハイエンドパーツブランドが発表されたためSLRの存在感は更に薄くなってしまうかもしれません。
相当するグレードについては凄く適当ですがこんなイメージを持っています。
CADEX→BORA ULTRA(或いはそれ以上)
SLR0→BORA ONE
SLR1→レーシングクアトロカーボン
以上でSLR0のインプレを終わります。
長文読んで頂きありがとうございます。
では。